
標本標準偏差と標準偏差の違いを簡単に解説!
私たちがデータを扱うとき、特に統計を学ぶとき、標準偏差という用語をよく耳にします。しかし、標本標準偏差という言葉もよく使われます。でも、これらの2つはどう違うのでしょうか?今回は、中学生でもわかるようにその違いを説明していきます。
標準偏差とは
標準偏差は、データのばらつきを示す指標です。データの平均からどれだけ離れているかを数値で表します。標準偏差が小さいと、データは平均値の近くに集まっており、逆に大きいと平均から離れてばらついていることを示します。
標本標準偏差とは
一方、標本標準偏差は、全体のデータ(母集団)ではなく、その一部を取った標本データのばらつきを示します。母集団が非常に大きい場合には、すべてのデータを使うことは難しいため、標本を使ってその性質を推測します。このときに使われるのが標本標準偏差です。
標準偏差と標本標準偏差の計算方法の違い
用語 | 計算式 |
---|---|
標準偏差 | σ = √(Σ(x - μ)² / N) |
標本標準偏差 | s = √(Σ(x - x̄)² / (n - 1)) |
この表からもわかるように、標準偏差(σ)は母集団のすべてのデータ数(N)を使うのに対し、標本標準偏差(s)は標本のデータ数(n - 1)を使います。なぜ、n-1を使うのかというと、これを「不偏分散」と呼ぶ方法で、推定の精度を上げるためです。
実際の例を見てみよう
例えば、クラスの数学のテストの点数が次のようだったとします:
- 80, 85, 90, 70, 60
このクラス全体のテストの点数を使って計算すると標準偏差が求められますが、もしクラスの中からランダムに3人を選ぶと、標本標準偏差が求まります。
まとめ
標準偏差と標本標準偏差は、データのばらつきを示す大切な指標です。標準偏差は全体のデータから計算されるのに対し、標本標準偏差は一部のデータを使って計算されます。この違いを理解することが、統計を学ぶ上でとても重要です。
標本標準偏差は「不偏分散」とも呼ばれ、これは母集団の特性を正確に推測するための工夫なんだ
例えば、クラス全体ではなく中から数人のデータを取る時、少し誤差が出ることがあるから、その補正をしてるんだよ
少人数のデータでも確実に全体を示すための大事なポイントだね