
共分散と相関係数の違いをわかりやすく解説!
データの分析や統計学において、共分散と相関係数はよく使われる指標です。しかし、これら二つの言葉は似ているようで、実は意味が大きく異なります。ここでは共分散と相関係数の違いについて、中学生でもわかりやすく説明します。
共分散とは?
共分散は、二つの変数の関係性を示す指標です。つまり、ある変数が増加すると別の変数も増加するのか、または減少するのかを知ることができます。簡単に言うと、共分散が正の値であれば、二つの変数は同じ方向に動きます。逆に、共分散が負の値であれば、片方が増えるともう片方は減ります。しかし、共分散の値は、変数の単位やスケールに依存するため、直接的な比較は難しいです。
相関係数とは?
相関係数は、共分散を標準化したもので、-1から1の範囲の値を取ります。このため、相関係数は共分散よりも理解しやすく、二つの変数の関係の強さや方向性を直感的に把握することができます。相関係数が1に近い場合、二つの変数は強い正の相関があると言えます。-1に近い場合は強い負の相関、0に近い場合は相関がないか弱い関係にあると判断されます。
共分散と相関係数の比較
項目 | 共分散 | 相関係数 |
---|---|---|
値の範囲 | 無制限 | -1 から 1 |
単位 | 変数の単位に依存 | 無次元 |
解釈のしやすさ | 難しい | 容易 |
相関の強さ | 分かりにくい | 明確 |
まとめ
共分散と相関係数は、両方とも二つの変数の関係を示す指標ですが、共分散は値の範囲が広く、単位にも依存します。一方、相関係数は値が-1から1の範囲に収束するため、より直感的に理解しやすいです。データ分析をする際には、どちらの指標も重要ですが、相関係数の方が使いやすいと言えるでしょう。
共分散についての豆知識ですが、実は共分散を求める際には、2つの変数の平均値を使います
単にデータを掛け合わせるだけではなく、各データから平均を引いた値を掛け合わせることで、より正確な関係性を見える化しています
同じように、データのスケールが違う場合には、共分散の値も大きく変わってしまいますので、異なる種類のデータには注意が必要です!
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