
NGSとマイクロアレイの違いとは?それぞれの特徴を徹底解説!
最近、遺伝子研究や医療において「NGS(次世代シーケンシング)」や「マイクロアレイ」という言葉をよく耳にするようになりました。これらはDNAやRNAを分析する際に使われる技術ですが、実はその目的や仕組みは大きく異なります。今回は、その違いや特徴について分かりやすく説明します。
NGSって何?
NGSは「Next Generation Sequencing」の略で、次世代のDNAシーケンシング技術を指します。この技術は、大量のDNA断片を同時に解析することができ、非常に高い精度で遺伝子情報を取得できるのが特徴です。
- 大量のデータ取得: NGSは一度に数百万から数十億のDNA断片を解析できます。
- 高精度: 読み取り精度が非常に高く、微細な変異も検出することが可能です。
- コストの削減: 技術の進展により、解析コストが年々低下しています。
マイクロアレイって何?
マイクロアレイは、特定の遺伝子の発現量を測定するための技術です。ガラスやシリコンの基板の上に、多数のプローブと呼ばれるDNAパーツを配置し、サンプル中の対象DNAと反応させることで、その発現を観察します。
- 特異性: 特定の遺伝子に対して非常に特異的に設計されています。
- 一度に多くの遺伝子を測定: 数千から数万の遺伝子を同時に解析することが可能です。
- 簡便さ: 分析手順が比較的簡単で、一般に実験がしやすいです。
NGSとマイクロアレイの違いまとめ
NGS | マイクロアレイ | |
---|---|---|
データ量 | 何百万から何十億のDNA断片を同時に解析 | 数千から数万の特定の遺伝子を同時に測定 |
精度 | 高精度、ミスが少ない | 比較的高いが、全体的な精度はNGSに劣る |
コスト | 年々低下 | 比較的安価だが、解析の複雑さに左右される |
使用目的 | 遺伝子の解析、変異の検出、全ゲノム解析など | 遺伝子発現量の測定や比較 |
このように、NGSとマイクロアレイは目的や解析方法が大きく異なります。それぞれの特徴を理解することで、どちらの技術を選ぶべきかの判断がしやすくなるでしょう。
NGS、つまり次世代シーケンシングは、まさに遺伝子の世界を変えました
例えば、昔は一つの遺伝子を調べるのに何ヶ月もかかることもあったのに、今では数日で完了します
これによって、医療の現場でも早期の病気発見に役立っています
ただ、NGSは非常に大量のデータを生成するため、その解析に苦労することもあります
一方、マイクロアレイは特定の遺伝子を追跡するのが得意なのですが、NGSよりも視野が狭いため、両方の良さを活かしながら研究が進んでいる印象ですね
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